I:数と式
乗法公式(展開)
(a+b)² = a² + 2ab + b² (a−b)² = a² − 2ab + b² (a+b)(a−b) = a² − b²
説明展開とは、カッコの積を1つの多項式の形に直すこと。3つとも中学でも習う基本公式だが、因数分解の土台になるので完全に反射で使えるようにしておく。
イメージ四角い土地(a+b四方)の面積を、正方形2つと長方形2つに切り分けて考えると(a+b)²=a²+2ab+b²が図でイメージできる。
暗記のコツ「わ」の2乗は「2乗+2倍の積+2乗」、「わとさ」の積は「2乗の差」、と言葉のリズムで覚える。符号のミス(−2abを忘れる等)が一番多いので、b<0の場合も自分で1回検算してみる。
因数分解の基本公式
a² + 2ab + b² = (a+b)² a² − b² = (a+b)(a−b)
説明展開公式を逆向きに読んだもの。多項式を積の形に戻す操作で、方程式を解いたり式を簡単にしたりするときの基本ツール。
イメージ展開を「組み立てる」作業だとすると、因数分解は「分解する」作業。プラモデルを組み立てたものを、また部品に戻すイメージ。
暗記のコツ展開公式を暗記していれば、因数分解は「その式が展開公式のどの形に当てはまるか」を探すパズルだと考えれば、別に覚え直す必要はない。
3乗の公式
(a+b)³ = a³ + 3a²b + 3ab² + b³ a³+b³ = (a+b)(a² − ab + b²)
説明2乗の公式を3乗に拡張したもの。展開すると項が増えて複雑になるが、係数1,3,3,1はパスカルの三角形の並びと一致する。
イメージパスカルの三角形の3段目(1,3,3,1)がそのまま(a+b)³の各項の係数になっている、と図形的に覚えるとつながりが見える。
暗記のコツa³+b³の因数分解は「わ×(2乗−積+2乗)」で、符号が−になる点がa²−b²の因数分解と混同しやすいので要注意。
絶対値
|a| = a (a≥0のとき), −a (a<0のとき)
説明絶対値は数直線上での原点からの距離を表す。符号を無視した「大きさ」だけを取り出す操作。
イメージ数直線上でどちらの方向にあっても、原点までの「歩いた距離」は正の値になる、とイメージすると符号の場合分けが自然に理解できる。
暗記のコツ「マイナスのときだけ符号を反転させる」という場合分けを、必ず数直線を描きながら確認するクセをつけると計算ミスが減る。
I:2次関数
平方完成・頂点の座標
y = a(x−p)² + q の頂点は (p, q)
説明2次関数を「頂点の形」に変形(平方完成)すると、グラフの頂点の座標がそのまま読み取れる。
イメージ放物線を紙に描いて、一番高い(または低い)点に印をつける作業が平方完成。式を変形するだけでグラフの「谷底」や「山頂」の位置がわかる。
暗記のコツ平方完成の手順(xの係数を半分にして2乗を作り、その分を引いて調整する)は、何度も手を動かして体で覚えるのが一番早い。
2次方程式の解の公式
ax²+bx+c=0 の解は x = (−b ± √(b² − 4ac)) / (2a)
a≠0
説明2次方程式がどんな係数であっても、この公式に代入すれば必ず解が求まる。因数分解できない式でも使える万能の道具。
イメージ因数分解が「パズルのピースを探す」やり方なら、解の公式は「どんな形でも必ず開く万能鍵」のようなもの。時間はかかるが確実。
暗記のコツ「にえー、ぶんの、マイナスビー、プラスマイナス、ルートビーじじょう、マイナス、よんえーしー」とリズムに乗せて丸ごと暗唱すると忘れにくい。
判別式
D = b² − 4ac
D>0:異なる2つの実数解, D=0:重解, D<0:実数解なし
説明解の公式のルートの中身(b²−4ac)だけを取り出したもの。ルートの中が負になれば実数の解は存在しない、という性質を利用して解の個数を判定できる。
イメージルートの中身がマイナスになると実数の世界では答えが出せない(架空の数になってしまう)ので、符号を見るだけで「解けるかどうか」が先に分かる、という一種の下見。
暗記のコツ解の公式を覚えていれば、判別式は「ルートの中身だけ」なので新しく暗記する必要はない。D=0がグラフとx軸が接する(頂点がx軸上にある)状態、と図でもセットで覚える。
解と係数の関係
ax²+bx+c=0 の2解をα, βとすると α+β = −b/a, αβ = c/a
説明2次方程式を実際に解かなくても、係数だけから2つの解の和と積が分かる関係式。
イメージ解の公式でα, βを実際に足し算・掛け算すると、途中のルートの部分がきれいに消えてしまう。まるで魔法のように余分な部分が打ち消し合うイメージ。
暗記のコツ「和はマイナスbぶんのa、積はcぶんのa」と、符号(和だけマイナス)に気をつけてセットで暗唱する。
I:図形と計量
正弦定理
asinA = bsinB = csinC = 2R
R:外接円の半径
説明三角形の辺の長さと、その対角の正弦(sin)の比が、どの組み合わせでも同じ値(外接円の直径)になるという定理。
イメージ三角形をすっぽり囲む円(外接円)を描くと、辺と角の関係がその円の大きさ(直径)を基準にきれいに揃う、とイメージする。
暗記のコツ「辺 割る サイン、で外接円の直径2R」という形をワンセットで覚える。辺と角の対応(aの対角はA)を間違えないよう図を描いて確認する。
余弦定理
a² = b² + c² − 2bc・cosA
説明三角形の1つの角とその両側の辺の長さから、残りの辺の長さを求める定理。直角三角形以外でも三平方の定理を拡張して使える。
イメージ三平方の定理(a²=b²+c²)に、角度がずれている分の「補正項」(−2bc・cosA)を足したものとイメージすると覚えやすい。角がちょうど90°ならcosA=0になり三平方の定理に戻る。
暗記のコツ「直角のときの三平方の定理に、角度のズレを補正する項がつく」と理屈で覚えれば、式そのものを丸暗記しなくても導ける。
三角形の面積(2辺と間の角)
S = 12ab・sinC
説明2つの辺の長さと、その間の角のsinが分かれば、底辺×高さを使わずに三角形の面積を求められる。
イメージ底辺×高さ÷2の「高さ」の部分を、辺の長さ×sinで置き換えているだけ、とイメージすると自然に導ける式。
暗記のコツ「にぶんのいち、えーびー、さいん、しー」とリズムで覚える。間にある角(はさむ角)のsinを使う、という点だけ図で必ず確認する。
三角比の相互関係
sin²θ + cos²θ = 1
説明単位円上の点の座標(cosθ, sinθ)が、常に円の半径1の円周上にあることを表す関係式。三角比の中で最も基本的な等式。
イメージ単位円(半径1の円)の上を点がぐるぐる回るとき、その点のx座標とy座標を2乗して足すと常に半径の2乗(=1)になる、という円の定義そのもの。
暗記のコツ三平方の定理(直角三角形の斜辺=1のとき、高さ²+底辺²=1²)がそのままこの公式になっている、と図形的に理解すれば忘れない。
I:データの分析
平均値
x̄ = 1n(x₁+x₂+…+xₙ)
n:データの個数
説明すべてのデータの値を足し合わせて、データの個数で割ったもの。データ全体の「中心的な位置」を表す最も基本的な代表値。
イメージみんなで出したお金を均等に割り勘するときの「1人あたりの金額」が平均値。全員の合計を人数で割っている点が同じ。
暗記のコツ「合計÷個数」というシンプルな構造だけ覚えておけば、記号(Σ)の見た目に惑わされることはない。
分散
s² = 1nΣ(xᵢ−x̄)²
説明各データが平均からどれだけ離れているか(偏差)を2乗して平均したもの。データのばらつき具合を数値化したもの。
イメージ平均からの「ズレ」をそのまま平均するとプラスマイナスが打ち消しあって0になってしまうため、2乗してから平均することで「ズレの大きさ」だけを取り出しているとイメージする。
暗記のコツ「偏差(データ−平均)を2乗して、平均する」という2段階の手順を、言葉のまま暗唱して覚える。
標準偏差
s = √(分散)
説明分散は2乗した単位になっているため、元のデータと同じ単位に戻すために平方根をとったもの。ばらつきの大きさを直感的に表す代表値。
イメージ分散は「ズレの2乗」の平均なので単位も2乗されている(cm²など)。それを元の単位(cm)に戻すのが標準偏差、というイメージ。
暗記のコツ「分散にルートをつけるだけ」と覚えれば、標準偏差を独立した公式として覚え直す必要はない。
相関係数
r = x とy の共分散x の標準偏差 × y の標準偏差
−1≤r≤1
説明2つの変量の間にどれだけ直線的な関係があるかを表す指標。1に近いほど強い正の相関、−1に近いほど強い負の相関を示す。
イメージ身長と体重のように「片方が増えるともう片方も増える傾向」がどれだけはっきりしているかを、−1〜1の1つの数字に集約したものとイメージする。
暗記のコツ「共分散を、2つの標準偏差の積で割って基準化したもの」と覚えれば、なぜ−1〜1の範囲に収まるのかも理解しやすい。
A:図形の性質
角の二等分線の性質
BD:DC = AB:AC
AD:∠Aの二等分線
説明三角形の頂点から出る角の二等分線は、向かい合う辺を、その角をはさむ2辺の比と同じ比に分ける。
イメージ天秤の支点をイメージ。両側の辺の長さ(AB, AC)の比に応じて、対辺(BC)がちょうど釣り合う位置(D)で分けられる、というイメージ。
暗記のコツ「二等分線は、はさむ2辺の比で対辺を分ける」と言葉のまま覚える。AB:AC=BD:DCの対応関係を図に書き込んで確認するクセをつける。
方べきの定理
PA・PB = PC・PD
円周上の2つの弦ABとCDが点Pで交わるとき
説明円の中(または外)の1点から引いた2本の直線が円と交わる点までの距離の積は、どの直線を選んでも一定になるという定理。
イメージ同じ点Pから円に向かって2本の「串」を刺すと、串がどんな角度でも「刺さった位置までの距離の掛け算」は変わらない、という不思議な一定性をイメージする。
暗記のコツ点Pが円の内部にあるか外部にあるかで図の形は変わるが、「PA×PB=PC×PD」という式自体は共通、とまず形を覚えてから図のパターン(内部・外部・接線)を後から当てはめる。
チェバの定理
BDDC × CEEA × AFFB = 1
三角形ABCの内部の1点を通る3本の直線が対辺と交わるとき
説明三角形の内部の1点から3つの頂点に向かって引いた線が、それぞれの対辺をどう分けるかを表す比の積が、必ず1になるという定理。
イメージ三角形の3辺を、内部の1点を中心にぐるっと一周しながら比を掛け算していくと、ちょうど1に戻ってくる、という一種のバランスの法則。
暗記のコツ「対辺の比を、B→C→A→の向きに一周しながら掛け算すると1」と、矢印の向き(一周する順番)をセットで覚える。メネラウスの定理と形が似ているので混同に注意。
メネラウスの定理
BDDC × CEEA × AFFB = 1
三角形ABCの辺(の延長)を1つの直線が横切るとき
説明三角形の3辺(またはその延長線)を1本の直線が横切るとき、その直線が各辺を分ける比の積が1になるという定理。式の形はチェバの定理と同じだが、状況(内部の点か、外部を横切る直線か)が異なる。
イメージ三角形に1本の直線をスパッと切り込むように通したとき、切られた辺の比を一周しながら掛け算すると、やはり1に戻ってくる、というチェバの定理と対になるイメージ。
暗記のコツ式の形はチェバの定理と同じなので、「三角形を1点でまとめるのがチェバ、1本の直線で横切るのがメネラウス」と、状況の違いだけをセットで区別して覚える。
A:場合の数と確率
順列
nPr = n(n−1)(n−2)…(n−r+1) = n!/(n−r)!
異なるn個からr個を選んで並べる場合の数
説明n個の異なるものから順番を区別してr個を取り出して並べる方法の総数。1つ選ぶごとに選べる個数が1つずつ減っていく。
イメージn人の中から徒競走の1位・2位・3位を決めるイメージ。1位を選ぶとその人は2位には選べないので、選べる人数がどんどん減っていく。
暗記のコツ「nから始めて1ずつ減らしながらr個かけ算する」と手順として覚えれば、階乗の式を丸暗記しなくても計算できる。
組み合わせ
nCr = n!r!(n−r)!
異なるn個からr個を選ぶ(順序を区別しない)場合の数
説明n個の中から順番を気にせずr個を選ぶ方法の総数。順列(nPr)から、選んだr個の並べ方(r!)の重複を割って取り除いたもの。
イメージ順列が「1位・2位・3位を決める」なら、組み合わせは「代表3人を選ぶだけ(順位はつけない)」イメージ。同じ3人でも並び方の数だけ順列では重複してカウントされている。
暗記のコツ「nPrをr!で割っただけ」と覚えれば、組み合わせは順列の応用として理解でき、公式を別々に丸暗記する必要がない。
確率の基本
P(A) = n(A)n(U)
n(U):起こりうるすべての場合の数, n(A):事象Aが起こる場合の数
説明全体の場合の数のうち、注目している事象が起こる場合の数がどれだけの割合を占めるかが確率。すべての事象が同じ確からしさで起こることが前提。
イメージくじ引きで、全部のくじの本数のうち、当たりくじが何本あるかの割合が「当たる確率」になる、というシンプルなイメージ。
暗記のコツ「求めたい場合の数 ÷ 全部の場合の数」という分数の形だけ覚えれば、あとは分子・分母それぞれの数え方(順列か組み合わせか)を正しく選ぶ練習に集中できる。
余事象の確率
P(A̅) = 1 − P(A)
A̅:Aが起こらない事象
説明「Aが起こる確率」と「Aが起こらない確率」を足すと必ず1(100%)になる、という当たり前だが便利な関係。「少なくとも1つ」のタイプの問題で特に活躍する。
イメージ円グラフ全体を100%とすると、Aの部分を切り取った残り全部がA̅(Aでない部分)になる。全体からAの割合を引けば、残りの割合が自動的に求まる。
暗記のコツ「少なくとも1回」「1つも〜ない」という言葉が問題文に出てきたら、まず余事象(反対側)を考えられないか疑う、というパターン認識とセットで覚える。
期待値
E(X) = x₁p₁ + x₂p₂ + … + xₙpₙ
確率変数Xが値x₁,…,xₙをとる確率がそれぞれp₁,…,pₙのとき
説明得られる可能性のある値を、それぞれの起こりやすさ(確率)で重みづけして平均したもの。「平均的にどれくらい得られるか」を表す指標。
イメージ宝くじの当選金額×当選確率を全部の等級について足し合わせると、「1枚あたり平均いくら戻ってくるか」が分かる、というイメージ。
暗記のコツ「値×確率」を全部のパターンについて足し算する、という構造をΣの記号に惑わされず言葉のまま覚える。
A:整数の性質
最大公約数と最小公倍数の関係
a×b = G×L
G:aとbの最大公約数, L:aとbの最小公倍数
説明2つの整数の積は、その最大公約数と最小公倍数の積に等しい。片方が分かればもう片方を簡単に求められる。
イメージaとbを「共通部分(G)」と「それぞれ固有の部分」に分解すると、GとLの積がちょうど元の2数の積a×bに一致する、というパズルのようなイメージ。
暗記のコツ「2数の積=最大公約数×最小公倍数」と1文で丸ごと覚えておけば、片方を求めるときにもう片方から逆算できる。
ユークリッドの互除法
gcd(a, b) = gcd(b, a mod b)
a mod b:aをbで割った余り
説明2つの整数の最大公約数を、大きい方を小さい方で割った余りに置き換える操作を繰り返すことで、効率よく求められるアルゴリズム。
イメージ大きい長方形のタイルを、余りが出なくなるまで正方形に分割し続けると、最後に残った正方形のサイズが最大公約数になる、というイメージ(ユークリッドの原論由来)。
暗記のコツ「割って、余りで、また割る」を余りが0になるまで繰り返す、という手順そのものを覚える。最後に0でない方の値が最大公約数になる。
II:式と証明
剰余の定理
多項式P(x)を(x−a)で割った余りは P(a)
説明多項式を1次式(x−a)で割ったとき、実際に割り算をしなくても、余りはP(x)にx=aを代入するだけで求まる。
イメージ長い割り算をしなくても「答え合わせの近道」を教えてくれる公式。x=aを代入するだけで割り算の余りだけをショートカットで取り出せるイメージ。
暗記のコツ「割る式が0になるxの値を代入すれば、余りがそのまま出てくる」という理屈で覚えれば、公式自体を丸暗記しなくてよい。
因数定理
P(a) = 0 ⇔ (x−a) は P(x) の因数
説明剰余の定理の特別な場合。代入して0になれば、その式はちょうど割り切れる、つまり(x−a)が因数になっている。
イメージ余り(剰余の定理の結果)がちょうど0になったときが因数定理。「割り切れた=余りがない=きれいに分解できる部品が見つかった」とイメージする。
暗記のコツ剰余の定理とセットで「代入して0になるかどうかを調べる」という一連の作業として覚える。高次方程式の因数分解の第一歩として使う。
II:図形と方程式
点と直線の距離
d = |ax₁+by₁+c|√(a²+b²)
直線 ax+by+c=0 と点(x₁,y₁)の距離
説明座標平面上で、点から直線までの最短距離(垂線の長さ)を、図を描かずに座標だけから計算できる公式。
イメージ点から直線に垂直に下ろした「物差し」の長さを、座標の数字だけから直接計算しているイメージ。
暗記のコツ分子は直線の式に点の座標をそのまま代入して絶対値をとったもの、分母は直線の係数a, bの三平方根、と2つのパーツに分けて覚える。
円の方程式
(x−a)² + (y−b)² = r²
中心(a,b), 半径r
説明中心から半径rだけ離れた点の集まりが円になる、という円の定義をそのまま座標の式にしたもの。
イメージコンパスで円を描くとき、針を刺した位置(中心)から一定の開き(半径)を保ってぐるっと1周する動きが、そのままこの式に対応している。
暗記のコツ三平方の定理(中心から点までの距離がrで一定)そのものだと理解すれば、公式を丸暗記しなくても自分で作れる。
II:三角関数
加法定理
sin(α+β) = sinα cosβ + cosα sinβ cos(α+β) = cosα cosβ − sinα sinβ
説明2つの角の和(または差)の三角比を、それぞれの角の三角比の組み合わせで表す公式。三角関数の公式群の中で最も基本となる出発点。
イメージ45°+30°のような「測ったことのない角度」の三角比を、30°や45°のような「知っている角度」の組み合わせから合成して作り出しているイメージ。
暗記のコツsinは「サイン・コサイン+コサイン・サイン」、cosは「コサイン・コサイン −(マイナス) サイン・サイン」と、符号の違い(sinは+、cosは−)をセットで音読して覚える。
2倍角の公式
sin2θ = 2sinθ cosθ cos2θ = cos²θ − sin²θ
説明加法定理でα=β=θとした特別な場合。角度を2倍にしたときの三角比を、元の角度の三角比だけで表せる。
イメージ加法定理の「和」の部分が同じ角どうしになっただけ、とイメージすれば新しい公式として身構える必要はない。
暗記のコツ加法定理にα=βを代入するだけで自分で導けるので、丸暗記よりも1回手を動かして導出する練習をしておくと忘れにくい。
三角関数の合成
a sinθ + b cosθ = √(a²+b²) sin(θ+α)
tanα = b/a
説明sinとcosが混ざった式を、1つのsin(角度がずれたもの)にまとめる変形。グラフの最大値・最小値を求めるときに特に役立つ。
イメージ違う方向を向いた2つの力(a方向とb方向)を合成すると、1つの合力になるのと同じイメージ。振幅√(a²+b²)が合成後の力の大きさにあたる。
暗記のコツ振幅の部分は「三平方の定理と同じ形(√(a²+b²))」、角のズレαは「tanα=b/a」と2つのパーツに分けて覚える。
II:指数対数
指数法則
am × an = am+n (am)n = amn
説明同じ底の指数どうしをかけ算するときは指数を足し、指数の指数(べき乗のべき乗)は指数をかけ算する、という指数計算のルール。
イメージaを積み木のように何個か重ねる回数が指数。m個積んだ塔とn個積んだ塔をつなげれば、合計m+n個積んだ塔になる、というイメージ。
暗記のコツ整数の指数(a²×a³=a⁵のような具体例)で必ず1回手を動かして確認すると、分数や負の指数が出てきても自然に応用できる。
対数の性質
loga(MN) = logaM + logaN logaMk = k・logaM
説明対数は指数の逆の考え方なので、指数法則の「かけ算→指数の足し算」に対応して、対数では「かけ算→対数の足し算」になる。
イメージ対数は「何回かけたらその数になるか」を数える道具。かけ算をすると「かけた回数」同士は足し算になる、とイメージすると指数法則との対応が見える。
暗記のコツ指数法則(a^m×a^n=a^(m+n))の逆の操作だと理解すれば、対数の性質は新しく暗記するというより「指数法則の裏返し」として整理できる。
底の変換公式
logab = logcblogca
説明対数の底(下の小さい数)を、自分の好きな数cに変換できる公式。電卓や公式集にない底の対数を計算するときに使う。
イメージ違う単位(メートルとフィートなど)で測った長さを、共通の単位に変換してから比べるのと同じで、違う底の対数を共通の底cに揃えてから計算しているイメージ。
暗記のコツ「変換したい対数を分子、変換前の底を分母」と覚え、cには自分が計算しやすい数(10やeなど)を自由に選んでよいと理解しておく。
II:微積の基礎
導関数の定義
f'(x) = limh→0 (f(x+h)−f(x))/h
説明関数上の2点間の平均変化率(傾き)を求め、その2点を限りなく近づけたときの極限が導関数(瞬間の変化率、接線の傾き)になる。
イメージ坂道の平均の傾きを測るのに、2点の間隔をどんどん縮めていくと、最終的に「その1点でのぴったりの傾き」が見えてくる、というイメージ。
暗記のコツ「変化量÷変化した時間(xの増分)」という平均変化率の式を先に覚え、そこにhを0に近づける極限をつけただけ、と段階的に理解する。
多項式の微分公式
(xn)′ = n・xn−1
説明x^nを微分すると、指数nが前に降りてきて掛け算になり、指数自体は1つ減る、というシンプルな規則。
イメージ階段を1段降りるイメージ。指数という「高さ」が1段下がる代わりに、降りた分の段数(n)がおまけとして前についてくる。
暗記のコツ「指数が前に落ちてきて、指数は1減る」と一言のリズムで覚えれば、どんな次数の項でも同じ手順で微分できる。
定積分と面積
∫ab f(x)dx = F(b) − F(a)
F(x):f(x)の原始関数
説明定積分は、原始関数(微分するとf(x)になる関数)の値を積分区間の両端で計算し、その差をとることで求められる。図形的にはグラフとx軸に囲まれた面積を表す。
イメージグラフの下の面積を、細長い長方形にどんどん分けて足し合わせていった極限が定積分。実際の計算では「両端での高さ(原始関数の値)の差」を求めるだけで済む、という近道になっている。
暗記のコツ「微分の逆(原始関数)を求めて、上端を代入した値から下端を代入した値を引く」という2ステップの手順を言葉で覚えておく。
B:数列
等差数列の一般項
an = a₁ + (n−1)d
a₁:初項, d:公差
説明最初の項に、公差(一定の差)を(n−1)回足していくと、n番目の項が求まる。等差数列は「一定の歩幅で進んでいく数列」。
イメージ階段を一段の高さdで昇っていくイメージ。最初の位置(a₁)から、n番目の段までは(n−1)段分だけ余分に昇っている。
暗記のコツ「初項に、公差を(項数−1)回足す」と覚える。1番目は0回足すだけ(a₁のまま)という点を必ず確認する。
等差数列の和
Sn = n(a₁+aₙ)2
説明等差数列の最初からn番目までの和は、「(最初の項+最後の項)×項数÷2」という、台形の面積の公式と同じ形になる。
イメージ等差数列を並べた図形は台形になり、その面積を求める公式(上底+下底)×高さ÷2と全く同じ形をしている、とイメージすると覚えやすい。
暗記のコツガウスが子供の頃に1から100までを一瞬で足し算した逸話(数列を逆順にしてペアで足すと全部同じ値になる)を思い出せば、公式を導く発想ごと記憶に残る。
等比数列の一般項
an = a₁ rn−1
a₁:初項, r:公比
説明最初の項に、公比(一定の倍率)を(n−1)回かけていくと、n番目の項が求まる。等比数列は「一定の倍率で増減していく数列」。
イメージ銀行預金が毎年一定の利率で倍々に増えていくイメージ。最初の元金(a₁)に、公比(1+利率にあたるr)を年数分だけかけ続ける。
暗記のコツ「初項に、公比を(項数−1)回かける」と、等差数列の「足し算バージョン」との対比で覚える(等差は足す、等比はかける)。
等比数列の和
Sn = a₁(1−rn)1−r
r≠1のとき
説明初項と公比が分かれば、最初からn番目までの和を、実際に全部足さなくても1本の式で求められる。
イメージ元の和(S)にrをかけたもの(rS)を、元の和から引き算すると、ほとんどの項が打ち消しあって最初と最後の項だけが残る、という「ずらし引き算」のテクニックから生まれる式。
暗記のコツ分子は「初項×(1−公比の項数乗)」、分母は「1−公比」と2つのパーツで覚える。r=1のときはこの式が使えず、Sn=na₁になる点も忘れずに。
Σの基本公式(自然数の和)
Σk=1n k = n(n+1)2
説明1からnまでのすべての整数を足し合わせた和を、1本の式で表したもの。等差数列の和の公式(初項1, 公差1の場合)と同じ。
イメージ1からnまでの数字を並べて、前から順に、後ろから順に、同じ数字どうしをペアにすると、どのペアも合計が(n+1)になる、という並べ替えのイメージ。
暗記のコツ「n×(n+1)を2で割る」と一言で覚える。等差数列の和の公式の特別な場合(a₁=1, d=1)だと理解すればセットで記憶できる。
Σの基本公式(2乗の和)
Σk=1n k² = n(n+1)(2n+1)6
説明1²から n²までの2乗の数を足し合わせた和の公式。積分で放物線の下の面積を近似的に求める区分求積法にもつながる考え方。
イメージ1個、4個、9個…と正方形の形にブロックを積み上げていったときの総ブロック数を求めている、とイメージする。
暗記のコツ分母が6、分子が「n×(n+1)×(2n+1)」という3つの数の積になっている形をそのまま暗記する。1乗の和の公式(n(n+1)/2)とセットで並べて覚えると区別しやすい。
B:統計的な推測
二項分布の期待値と分散
E(X) = np V(X) = np(1−p)
X~B(n,p):n回の試行で確率pの事象が起こる回数
説明コインを何回も投げたときの「表が出る回数」のように、成功確率pの試行をn回繰り返したときに成功する回数の平均(期待値)とばらつき(分散)を表す。
イメージ確率pで成功するくじをn回引いたとき、平均的に成功する回数はnp回になる、という直感的にも自然な結果。分散np(1−p)は、pが0や1に近い(結果がほぼ予測できる)ほど小さくなる。
暗記のコツ「期待値は回数×確率(np)、分散はそこにさらに(1−p)を掛けるだけ」と1段階の追加としてセットで覚える。
正規分布の標準化
Z = X−μσ
μ:平均, σ:標準偏差
説明どんな平均・標準偏差を持つ正規分布のデータも、この変換をすると平均0・標準偏差1の「標準正規分布」に統一でき、共通の正規分布表が使えるようになる。
イメージ身長や体重のように単位も基準もバラバラなデータを、「平均からどれだけ標準偏差何個分ズレているか」という共通のものさしに換算しなおしているイメージ。
暗記のコツ「実際の値から平均を引いて、標準偏差で割る」という2ステップをそのまま言葉で覚える。標準化した値Zは「平均からのズレを標準偏差単位で測った数字」と理解しておく。
標本平均の標準偏差(標準誤差)
σ(X̄) = σ√n
σ:母標準偏差, n:標本の大きさ
説明母集団から大きさnの標本を取り出して平均を計算するとき、その標本平均自体のばらつき(標準偏差)は、元の母集団のばらつきをnの平方根で割ったものになる。
イメージアンケートの回答者数を増やすほど、平均値の推定はブレにくくなる(安定する)という直感を式にしたもの。ただし、4倍の人数を集めても精度は2倍(√4)にしかならない、という「効き目の鈍さ」も表している。
暗記のコツ「母標準偏差を√n(標本の大きさの平方根)で割るだけ」と覚える。n(標本サイズ)ではなく√n(そのルート)である点を、実際の数値で1回確認しておくと間違えにくい。
III:極限
重要な三角関数の極限
limx→0 sinxx = 1
説明xを弧度法(ラジアン)で0に近づけるとき、sinxとxの比はぴったり1に収束する。三角関数の微分公式を導くときの出発点になる極限。
イメージxが十分小さいとき、単位円上でsinx(弦に近い長さ)とx(弧の長さ)がほとんど同じ長さになる、というイメージ。角度が小さいほど弧と弦の違いが見えなくなる。
暗記のコツ「0に近づけるとsinxとxはほぼ同じ」という感覚をグラフか単位円の図で1回確認しておけば、値(1)を丸暗記するより忘れにくい。
自然対数の底eの定義
limn→∞ (1+1n)n = e (≈2.718)
説明nを無限に大きくしていったときのこの極限値が、自然対数の底eとして定義される。eは指数関数・対数関数の微分を最もシンプルにする特別な定数。
イメージ少しずつ利息がつく預金を、利息を受け取る回数を無限に細かくしていくと、増え方がある一定の値(e倍)に収束していく、という複利計算のイメージでよく説明される。
暗記のコツ値(2.718…)は「鮒一鉢二鉢一鉢(ふなひとはちふたはちひとはち)」のような語呂合わせで覚える人も多い。定義の形(1+1/n)^nそのものも合わせて覚えておく。
III:微分法
積の微分公式
(fg)′ = f′g + fg′
説明2つの関数の積を微分するときは、片方だけを微分してもう片方はそのまま、という操作を2通り行って足し合わせる。
イメージ2つの長方形の辺(fとg)が同時に少しずつ伸びていくとき、面積の増え方は「片方が伸びた分」と「もう片方が伸びた分」の合計になる、というイメージ。
暗記のコツ「前を微分して後ろそのまま、プラス、前そのまま後ろを微分」と、順番を変えずにセットで音読して覚える。
商の微分公式
(fg)′ = f′g − fg′g²
説明分数の形の関数を微分する公式。積の微分公式と似ているが、引き算になる点と分母がg²になる点が異なる。
イメージ積の微分公式の「引き算バージョン」で、分母には元の関数の分母を2乗したものがつく、というセットでイメージする。
暗記のコツ「上微分・下そのまま、マイナス、上そのまま・下微分、ぜんぶ下の2乗で割る」と積の微分公式とセットで、符号の違いを意識しながら覚える。
合成関数の微分(連鎖律)
{f(g(x))}′ = f′(g(x))・g′(x)
説明関数の中に関数が入っている(合成関数)を微分するときは、外側の関数を微分したものと内側の関数を微分したものをかけ合わせる。
イメージ歯車が連動して回る仕組みのように、外側の歯車の回転速度と内側の歯車の回転速度をかけ合わせると全体の回転速度になる、というイメージ。
暗記のコツ「外側を微分(中身はそのまま)、かける、中身を微分」という2段階の操作を、実際に(2x+1)³のような具体例で1回計算してみると体に染み込む。
三角関数・指数関数・対数関数の導関数
(sinx)′ = cosx (ex)′ = ex (logx)′ = 1x
説明特によく使う3つの基本関数の導関数。特にe^xは微分しても形が変わらない、という他にない特別な性質を持つ。
イメージe^xは「微分しても姿が変わらない不老不死の関数」とイメージすると強く印象に残る。sinを微分するとcos、logを微分すると1/xになる、という変化のパターンも合わせて覚える。
暗記のコツsin→cos→−sin→−cos→sin…と4回微分すると元に戻る周期性、e^xは何度微分しても変わらない、logxの微分は1/xとシンプル、と3つの個性を対比して覚える。
III:積分法
置換積分法
∫f(g(x))g′(x)dx = ∫f(u)du (u=g(x))
説明複雑な式の積分を、変数をuに置き換えることで単純な形の積分に変換するテクニック。合成関数の微分の逆の操作にあたる。
イメージ複雑な道を、まっすぐな道に見えるように地図の座標軸を回転させてから進むイメージ。変数を置き換えることで、複雑に見えた式がシンプルな形に「見える」ようになる。
暗記のコツ合成関数の微分(連鎖律)の逆操作だと理解すれば、新しい技というより「微分の逆をたどる」作業だと分かる。du=g′(x)dxの置き換えを必ずセットで書く習慣をつける。
部分積分法
∫f(x)g′(x)dx = f(x)g(x) − ∫f′(x)g(x)dx
説明積の微分公式を逆にたどった積分のテクニック。片方の関数を積分し、もう片方を微分することで、元の積分よりも簡単な積分に置き換える。
イメージ重い荷物を一気に運ぶのが大変なとき、役割分担して「一方を先に運び、残りは後で計算する」ように、積分する部分と微分する部分に分担させているイメージ。
暗記のコツ積の微分公式(fg)′=f′g+fg′の両辺を積分して整理すると自然に出てくる式なので、丸暗記よりも導出の流れを1回追っておくと忘れにくい。
区分求積法
limn→∞ 1nΣk=1n f(kn) = ∫01 f(x)dx
説明グラフの下の面積を、幅の等しい細い長方形に分けて足し合わせ、その本数を無限に増やしていくと、定積分の値にぴったり一致するという考え方。
イメージ階段状に積み上げた長方形の面積の合計が、段差を限りなく細かくしていくと、なめらかな曲線の下の面積にぴったり近づいていくイメージ。
暗記のコツ「和(Σ)の極限が積分(∫)に化ける」という橋渡しの関係だと理解する。区間[0,1]をn等分し、各区間の高さをf(k/n)で代表させている、という作り方を図でイメージしておく。
回転体の体積
V = π∫ab {f(x)}² dx
説明曲線y=f(x)をx軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求める公式。断面が半径f(x)の円になることを利用している。
イメージスライスチーズを薄く輪切りにして積み重ねると元の塊になるように、回転体を薄い円板(半径f(x)、厚さdx)の集まりとみなし、それぞれの円の面積(π×半径²)を足し合わせているイメージ。
暗記のコツ円の面積の公式(πr²)のrの部分にf(x)を入れて、それをx軸方向に積分しているだけ、と1つずつパーツに分解して理解すれば覚えやすい。
C:ベクトル
ベクトルの内積
a・b = |a||b|cosθ
θ:2つのベクトルのなす角
説明2つのベクトルがどれだけ「同じ方向を向いているか」を表す量。垂直なら0、同じ向きなら正の最大値、逆向きなら負の最大値になる。
イメージ太陽光が斜面に当たるとき、真上から当たるほど明るく(内積が大きく)、斜めから当たるほど暗くなる(内積が小さくなる)のと同じで、2つの矢印が「どれだけ同じ方向を向いているか」を数値化したもの。
暗記のコツ「大きさ×大きさ×間の角のコサイン」と1文で覚える。垂直(θ=90°)のときcosθ=0になるので内積が0になる、という性質は特に頻出。
ベクトルの内積(成分表示)
a・b = a₁b₁ + a₂b₂
a=(a₁,a₂), b=(b₁,b₂)
説明座標(成分)が分かっているベクトルどうしの内積は、角度を知らなくても、対応する成分どうしをかけて足すだけで計算できる。
イメージ2つのベクトルを「x方向の効果」と「y方向の効果」に分けて、それぞれの効果をかけ算してから合計している、とイメージする。
暗記のコツ「同じ成分どうしをかけて、足す」というシンプルな手順を覚えれば、cosθを使う定義式より圧倒的に速く計算できる。
内分点の位置ベクトル
点Pが線分ABをm:nに内分するとき OP = n・OA + m・OBm+n
説明線分を一定の比で分ける点の位置ベクトルを、両端の位置ベクトルの「加重平均」として表す公式。
イメージシーソーの支点の位置のように、mとnの比に応じて両端の位置ベクトルを重みづけして混ぜ合わせると、内分点の位置が求まる、というイメージ。
暗記のコツ「分子は相手側の比を掛ける(nはOAに、mはOBに掛かる)、分母はm+n」というクロスした対応を図で必ず確認する。中点(m=n=1)のときは(OA+OB)/2というシンプルな形になる。
ベクトルのなす角
cosθ = a・b|a||b|
説明2つのベクトルの間の角度を、内積と大きさから逆算して求める公式。内積の定義式を、cosθについて解き直しただけ。
イメージ2本の矢印の「向きの近さ」を表す内積を、それぞれの矢印の長さで割って正規化することで、純粋に「角度」の情報だけを取り出しているイメージ。
暗記のコツ内積の定義式 a・b=|a||b|cosθ を覚えていれば、この式は両辺を|a||b|で割るだけで自分で導けるので、別に覚え直す必要はない。
C:曲線と複素数平面
楕円の方程式
x²a² + y²b² = 1
焦点はx軸上に(±√(a²−b²), 0) (a>b>0のとき)
説明円を1方向だけ引き伸ばした(または縮めた)ような形の曲線。楕円上のどの点も、2つの焦点までの距離の和が一定という性質を持つ。
イメージコンパスの代わりに、2本のピンに糸をかけて鉛筆でピンと張りながら描くと楕円になる、という「糸描き楕円」のイメージ。2つの焦点までの距離の和(糸の長さ)が常に一定に保たれている。
暗記のコツ円の方程式x²+y²=r²の「r²」の部分が、x方向とy方向で別々の値(a², b²)に分かれただけ、と円の拡張として理解すると覚えやすい。
双曲線の方程式
x²a² − y²b² = 1
焦点はx軸上に(±√(a²+b²), 0)
説明楕円の「+」が「−」に変わった形の曲線で、2つに分かれた曲線が漸近線に近づきながら伸びていく。双曲線上の点は、2つの焦点までの距離の差が一定という性質を持つ。
イメージ楕円が「距離の和が一定」なのに対し、双曲線は「距離の差が一定」という点が対照的。船の位置を2つの基地局からの電波の到達時間差で特定する仕組み(ロラン航法)にも使われている。
暗記のコツ楕円の式のプラスをマイナスに変えるだけ、と覚えれば、楕円の方程式とセットで記憶できる。漸近線はy=±(b/a)xになる点も併せて確認しておく。
放物線の方程式(標準形)
y² = 4px
焦点(p,0), 準線 x=−p
説明2次関数のグラフ(y=ax²)を横に倒したような形の曲線。放物線上のどの点も、焦点までの距離と準線までの距離が等しいという性質を持つ。
イメージパラボラアンテナの断面がこの形で、焦点に電波が集まるのは、放物線上のどの点で反射しても焦点までの距離が(準線までの距離を経由して)常に同じに揃うという性質のおかげ。
暗記のコツ中学以来おなじみのy=ax²のグラフを横倒しにして、x²とyの役割を入れ替えただけ、とイメージすれば新しい形として身構えなくてよい。
複素数の極形式
z = r(cosθ + i sinθ)
r=|z|:絶対値, θ:偏角
説明複素数を、原点からの距離(絶対値r)と、実軸からの回転角(偏角θ)という「極座標」のような形で表したもの。かけ算・べき乗の計算が格段にしやすくなる。
イメージ複素数平面上の点を、原点からの「矢印の長さ」と「矢印がどれだけ回転しているか」という2つの情報だけで表しているイメージ。
暗記のコツx+yiの形(直交形式)と、r(cosθ+isinθ)の形(極形式)は同じ複素数の「2つの言い方」に過ぎない、と理解すれば新しい概念というより「表し方の切り替え」として覚えられる。
ド・モアブルの定理
zn = rn(cos nθ + i sin nθ)
z = r(cosθ+isinθ)のとき
説明極形式で表した複素数をn乗すると、絶対値はn乗、偏角はn倍になるだけという、非常にシンプルな規則。複素数のべき乗計算を劇的に簡単にする。
イメージ原点を中心にθだけ回転する操作をn回繰り返すと、合計でnθだけ回転したことになる、という「回転の重ね掛け」のイメージ。長さ(絶対値)も同時にn乗される。
暗記のコツ「絶対値はn乗、角度(偏角)はn倍」と2つのパーツに分けて覚える。何回も掛け算を繰り返さなくても、この定理を使えば一発でn乗の結果が求まる。