力学
等加速度直線運動
v = v₀ + at x = v₀t + 12at² v² − v₀² = 2ax
v₀:初速度, v:速度, a:加速度, t:時間, x:変位
説明速度は時間に比例して変化し、変位は時間の2次関数になる。3つ目の式は時間tを消去したもので、時間が分からない問題で使う。
イメージ車のアクセルを一定の強さで踏み続けている場面をイメージ。速度はどんどん増え、進んだ距離はその速度の積み重ね(面積)として増えていく。
暗記のコツ「v=v₀+at」を基本形として覚え、xの式はそれをtで積分(面積)した形とイメージ。3つ目は前の2式からtを消去するだけなので丸暗記不要。
運動方程式
ma = F
m:質量, a:加速度, F:合力
説明物体に力を加えると、その力の大きさに比例し質量に反比例した加速度が生じる。ニュートンの第二法則そのもの。
イメージ同じ力で押しても、軽い台車は勢いよく動き、重い台車はゆっくりしか動かない。この「動きにくさ」の違いが質量mだとイメージする。
暗記のコツ「エム・エー・イコール・エフ」と語呂で口に出して覚える。単位はF[N]=kg·m/s²と対応させておくと式の形を忘れにくい。
摩擦力
f = μ′N(動摩擦) f最大 = μN(最大静止摩擦)
μ′:動摩擦係数, μ:(最大)静止摩擦係数, N:垂直抗力, μ=tanθ₀(摩擦角)
説明摩擦力は垂直抗力に比例する。静止しているときの摩擦力fは外力と釣り合うだけ「必要な分だけ」働き、動き出す直前に最大値f最大=μNに達する。
イメージ重い荷物ほど床に強く押しつけられるので、動かすのに強い力が必要になる。垂直抗力Nが大きいほど摩擦力も大きくなるとイメージ。
暗記のコツ「動いていたら動摩擦係数にダッシュ(μ′)、止まっている方(静止摩擦係数)はダッシュなし(μ)」と符号の有無で区別する。静止摩擦係数μは動摩擦係数μ′より必ず大きいことも合わせて確認。
仕事とエネルギー
W = Fx cosθ K = 12mv² U = mgh
W:仕事, K:運動エネルギー, U:重力の位置エネルギー
説明仕事は力と移動方向の内積(cosθ)。運動エネルギーは速さの2乗に比例し、位置エネルギーは高さに比例する。
イメージ荷物を押して動かした距離と力の大きさをかけたものが「仕事」。転がるボールの「動きの勢い」が運動エネルギー、持ち上げた高さの分だけ蓄えられる「落ちる力」が位置エネルギー。
暗記のコツKは「Kinetic(運動)」の頭文字、Uは「位置=Potential」だがUで統一されることが多い。速度が2倍→運動エネルギーは4倍、と数値で確認すると定着しやすい。
力学的エネルギー保存則
12mv₁² + mgh₁ = 12mv₂² + mgh₂
m:質量, v₁,h₁:1点目の速さ・高さ, v₂,h₂:2点目の速さ・高さ, g:重力加速度
説明摩擦や空気抵抗などの非保存力が働かない限り、運動エネルギーと位置エネルギーの和は常に一定に保たれる。
イメージジェットコースターは高い所ではゆっくり(位置エネルギー大)、低い所では速く(運動エネルギー大)走る。高さと速さのエネルギーが移り変わっても合計は変わらないとイメージ。
暗記のコツ「1点目の全エネルギー=2点目の全エネルギー」という構造だけ覚え、両辺に mv²/2 + mgh を並べる形を体で覚える。摩擦がある問題では使えない点に注意。
運動量と力積
mv′ − mv = FΔt
m:質量, v→v′:速度変化, F:力, Δt:力を受けた時間 / 運動量保存則: m₁v₁ + m₂v₂ = m₁v₁′ + m₂v₂′(外力がはたらかないとき)
説明力積(力×時間)は運動量(mv)の変化に等しい。外力(衝突時の内力以外)が働かなければ、衝突前後で全体の運動量の合計は保存される。
イメージボールを強く長く押すほど勢いよく飛んでいく。「力の強さ×押している時間」が「勢い(運動量)の変化」に等しいとイメージ。
暗記のコツエネルギーは「2乗」、運動量は「1乗」と覚えて混同を防ぐ。保存則は「前=後」の形を維持し、向きを符号(+/-)で必ず表す。
反発係数(はね返り係数)
e = − v₁′ − v₂′v₁ − v₂
v₁,v₂:衝突前の速度, v₁′,v₂′:衝突後の速度
説明衝突前後の相対速度の比。e=1で完全弾性衝突(エネルギー保存)、e=0で完全非弾性衝突(合体)となる。
イメージボールを床に落としたときどれだけ跳ね返るか。ぺしゃんこに潰れて跳ねないボールはe=0、よく跳ねるスーパーボールはe=1に近いとイメージ。
暗記のコツ「衝突後の相対速度 ÷ 衝突前の相対速度」に負号、と覚える。分子・分母の引き算の順番を必ず物体1-物体2で揃えることでミスを防ぐ。
弾性力(フックの法則)
F = kx U = 12kx²
k:ばね定数, x:自然長からの伸び・縮み
説明ばねの復元力は伸び・縮みに比例する。弾性エネルギーは伸び(縮み)の2乗に比例するため、伸ばすほど急激に大きくなる。
イメージゴムひもを伸ばすほど強く引き戻される感覚。伸ばした量に比例して戻ろうとする力が強くなる。
暗記のコツ重力の位置エネルギー mgh との対比で「ばね版」として、1/2 kx² を「1/2 mv² と同じ形」と関連づけて覚えると忘れにくい。
等速円運動
v = rω a = rω² = v²r F = mrω² = mv²r
v:速さ, r:半径, ω:角速度, a:向心加速度, F:向心力, m:質量 / 周期 T = 2π/ω
説明速さが一定でも向きが変わり続けるため、中心方向に向心加速度・向心力が生じる。v=rωの関係からrω²とv²/rは同じものの言い換え。
イメージバケツを振り回すとき、バケツは常に中心(手)に向かって引っ張られている感覚。速さが一定でも向きが変わり続けるので、中心向きの加速度が必要になる。
暗記のコツ「v=rω」を基本として、a、Fはそこにさらにωやvをかける・rで割るだけと理解すれば3つ丸暗記する必要はない。
単振動
x = A sinωt ばね T = 2π√(m/k) 単振り子 T = 2π√(l/g)
A:振幅, ω:角振動数, T:周期, m:質量, k:ばね定数, l:振り子の長さ, g:重力加速度 / v=Aωcosωt, a=−Aω²sinωt=−ω²x
説明単振動の変位は正弦波状に変化する。ばね振り子の周期は質量が大きいほど長く、ばね定数が大きい(硬い)ほど短くなる。単振り子の周期は振り子の長さと重力加速度だけで決まる。
イメージブランコの揺れのように、端まで行くとゆっくりになり、真ん中で最も速くなる往復運動をイメージ。
暗記のコツ円運動の周期 T=2π/ω と形が似ていることに注目し、単振動は「見えない円運動の射影」とイメージすると式を導きやすい。ばねはT=2π√(m/k)、振り子はT=2π√(l/g)と、中身の分数だけ入れ替わると覚える。
万有引力
F = G Mmr² U = − G Mmr
F:万有引力, U:位置エネルギー, G:万有引力定数, M,m:2物体の質量, r:距離 / ケプラー第三法則: T²/a³ = 一定
説明クーロン力と同じ「距離の2乗に反比例」の形。位置エネルギーは無限遠を基準(0)にとるためマイナスの値になる。
イメージ地球がリンゴを引っ張るのと同じように、あらゆる物体同士が互いに引き合っている。離れるほど急激に弱くなるとイメージ。
暗記のコツクーロンの法則 F=k₀Qq/r² と形を完全に対応させて覚える(G↔k₀, M,m↔Q,q)。位置エネルギーにマイナスがつく点だけ要注意。
波動
波の基本式
v = fλ
v:速さ, f:振動数, λ:波長
説明1秒間にf個の波が通過し、波1個の長さがλなので、進む距離(速さ)はその積になる。波の種類(音・光・水面波)によらず成り立つ普遍式。
イメージプールの波を思い浮かべる。1秒間にいくつ波が来るか(振動数)×1つの波の長さ(波長)が、波が進む速さになる。
暗記のコツ「みちのり=はやさ×じかん」に対応させ、v=fλを「速さ=振動数×波長」の日本語でそのまま暗唱する。
弦の固有振動
fm = m2lv = m f1 (m = 1,2,3…)
fm:m倍振動の振動数, m:腹の数, l:弦の長さ, v:弦を伝わる波の速さ, f₁:基本振動数
説明弦の両端は固定端(節)なので、弦の長さlの中に半波長の整数倍が収まるときだけ定常波ができる。mは腹の数を表す。
イメージギターの弦をはじいたときの振動。両端は固定されて動かない(節)ので、弦の長さにきれいに収まる波の形しか作れないとイメージ。
暗記のコツ「両端固定=両端が節」を絵で描き、m=1が基本振動(波長=2l)であることから式を逆算できるようにしておく。
気柱の固有振動
閉管: fm = mV4l (m=1,3,5…) 開管: fm = mV2l (m=1,2,3…)
fm:振動数, m:振動の次数(閉管は奇数のみ), l:気柱の長さ, V:音速
説明閉管は閉端が節・開端が腹となるため奇数倍の振動しか生じない。開管は両端が腹になるため弦と同様すべての整数倍が可能。
イメージ笛やビンの口に息を吹きかけると鳴る音。管の形(片方が閉じているか開いているか)によって、収まる波の形が変わるとイメージ。
暗記のコツ「閉管=奇数(m=1,3,5…)、開管=弦と同じ形(m=1,2,3…)」と対比で覚える。閉管の分母が4l、開管が2lという「片方だけ波長が半分」の違いも図で確認。
ドップラー効果
f′ = V − vOV − vS f
V:音速, vO:観測者の速度, vS:音源の速度(観測者・音源に向かう向きを正)
説明音源または観測者が動くと、観測される音の波長が実質的に伸び縮みし、聞こえる振動数が変化する。近づくと高く、遠ざかると低く聞こえる。
イメージ救急車が近づいてくるときはサイレンが高く、遠ざかるときは低く聞こえる現象そのもの。
暗記のコツ「近づく方は音速から引く方向、遠ざかる方は足す方向」と覚え、分子は観測者側、分母は音源側という配置を丸ごと図とセットで暗記する。
屈折の法則
n₁ sinθ₁ = n₂ sinθ₂ n₁₂ = v₁v₂ = n₂n₁
n₁,n₂:媒質1・2の屈折率, θ₁,θ₂:入射角・屈折角, v₁,v₂:媒質1・2中の速さ, n₁₂:媒質1に対する2の相対屈折率
説明光が異なる媒質に入るとき、屈折率と入射角・屈折角の正弦の積は等しくなる。屈折率は速さの比の逆数として定義される。
イメージストローをコップの水に入れると折れて見える現象。光が水の中に入ると速さが変わるため、進む向きが曲がるとイメージ。
暗記のコツ「n×sinθ」がどちらの媒質でも同じ値になる、という対称性だけ覚えておけば式を作れる。屈折率が大きい媒質ほど光が遅くなる、という関係も対で覚える。
凸レンズ・凹面鏡の公式
1a + 1b = 1f m = ba
a:物体距離, b:像距離, f:焦点距離, m:倍率
説明物体距離・像距離・焦点距離の逆数の関係で像の位置が決まる。倍率は像距離と物体距離の比で求まる。
イメージ虫眼鏡で物を大きく見せたり、離れた物を映したりするしくみ。物までの距離と像ができる距離の関係を表す。
暗記のコツ分数の形「1/a + 1/b = 1/f」を単純に「距離の逆数の和=焦点距離の逆数」と丸暗記し、符号のルール(実像・虚像で±が変わる)は問題ごとに図で確認する。
ヤングの実験(干渉)
Δx = lλd
明線間隔Δx, スクリーン距離l, スリット間隔d
説明2つのスリットから出た光の経路差が波長の整数倍になる位置で強め合い(明線)が生じる。スリット間隔が狭いほど、また波長が長いほど明線の間隔は広がる。
イメージ池に2つの石を同時に投げ入れると波紋が重なり合って強め合ったり打ち消しあったりする様子を、光でも同じことが起きているとイメージ。
暗記のコツ「分子はl(スクリーンまでの距離)とλ(波長)、分母はd(スリット間隔)」と覚え、dが分母にあることから「スリットを近づけると縞が広がる」と直感的に確認する。
電磁気
クーロンの法則
F = k₀ Qqr²
F:クーロン力, k₀:クーロンの法則の比例定数, Q,q:電荷量, r:距離
説明2つの点電荷の間に働く力は、電荷量の積に比例し、距離の2乗に反比例する。万有引力の法則と数学的に同じ形をしている。
イメージ下敷きを擦って髪の毛を引き寄せる現象と同じ。電気を帯びたもの同士は、距離が近いほど強く引き合う(または反発する)。
暗記のコツ万有引力 F=GMm/r² と1対1で対応させ、「電気版の万有引力」として同時に覚える(G↔k₀)。
電場と電位
E = Fq V = Uq V = Ed(平行板・一様電場)
E:電場, F:電荷が受ける力, q:電荷量, V:電位(電位差), U:位置エネルギー, d:極板間距離
説明電場は単位電荷あたりに働く力、電位は単位電荷あたりの位置エネルギー。平行板コンデンサーのような一様な電場では、電位差は電場の強さと距離の積になる。
イメージ電場は「その場所に置かれた電荷が感じる押す力の強さ」、電位は「その場所の高さ」のようなもの。ボールが坂を転がり落ちるように、電荷は電位の高い方から低い方へ流れようとする。
暗記のコツ「力÷電荷=電場」「エネルギー÷電荷=電位」と、力学のF・Uとの対応(割る対象がqになるだけ)で覚える。
コンデンサー
Q = CV C = εSd W = 12QV = 12CV²
Q:電気量, C:電気容量, W:静電エネルギー / 直列: 1/C = 1/C₁ + 1/C₂ 並列: C = C₁ + C₂
説明蓄えられる電荷は電圧に比例し、その比例定数が電気容量C。極板面積が広いほど、極板間隔が狭いほど容量は大きくなる。蓄えられるエネルギーWはばねの弾性エネルギーと同じ形。
イメージ電気を溜めておくバケツのようなもの。バケツ(極板)が広いほど、また間隔が狭いほどたくさん電気を溜められる。
暗記のコツ直列・並列の合成則は抵抗と「逆」になる(コンデンサーの直列は抵抗の並列の式と同じ形)と対比で覚えると混同しない。
オームの法則・抵抗
V = RI R = ρlS
直列: R = R₁+R₂ 並列: 1/R = 1/R₁+1/R₂
説明電圧は電流に比例し、その比例定数が抵抗R。抵抗は導線が長いほど大きく、断面積が広いほど小さくなる(電気の通り道が広いほど流れやすい)。
イメージ水道管を流れる水をイメージ。管が細く長いほど水が流れにくい(抵抗が大きい)のと同じで、電流も流れにくくなる。
暗記のコツ「抵抗は直列で足し算、並列で逆数の足し算」、コンデンサーは「逆」と覚えてセットで整理する。
電力
P = VI = I²R = V²R
P:電力, V:電圧, I:電流, R:抵抗
説明電力(1秒あたりに消費されるエネルギー)は電圧×電流。オームの法則 V=RI を代入すると3通りの表現ができる。
イメージ電化製品が1秒間にどれだけ電気を消費するかを表す。電圧(勢い)×電流(流れる量)で、仕事をする速さをイメージ。
暗記のコツ基本は「P=VI」だけ覚え、あとはV=RIを代入してVかIを消去するだけと理解すれば3つ暗記不要。
キルヒホッフの法則
第1法則: ΣIin = ΣIout 第2法則: ΣV = ΣRI
Iin,Iout:分岐点に流入・流出する電流, V:起電力, R:抵抗, I:電流
説明第1法則は電荷保存(分岐点に入る電流の和=出る電流の和)、第2法則はエネルギー保存(閉回路を1周すると電位はもとに戻る)を表す。
イメージ川が分かれて流れても、流れ込む水の量と流れ出る水の量は同じ、というのが第1法則。一周して同じ場所に戻れば高さ(電位)は元通り、というのが第2法則。
暗記のコツ「第1法則=分岐点(点)、第2法則=一周(輪)」とイメージで区別し、複雑な回路問題では必ず電流の向きを先に仮定してから式を立てる。
磁場中の電流・荷電粒子が受ける力
F = BIl sinθ f = qvB sinθ
F:電流が磁場から受ける力(フレミング左手の法則), f:ローレンツ力, B:磁束密度, I:電流, l:導線の長さ, θ:角度, q:電荷, v:速度 / 円運動: r=mv/qB, T=2πm/qB
説明電流(F)や荷電粒子(f)が磁場を横切って動くと、磁場・電流(速度)に垂直な向きに力を受ける。ローレンツ力fが向心力となって円運動が起こる。
イメージ磁石の間に置いた導線に電流を流すと、導線がピクッと動く現象。電流と磁場の向きが力の向きを決める。
暗記のコツフレミング左手の法則(親指=力、人差し指=磁場、中指=電流)で向きを覚え、大きさは「BIl」または「qvB」にsinθを掛けるだけと整理する。電流が受ける力は大文字F、荷電粒子が受けるローレンツ力は小文字fと区別する教材が多い。
電磁誘導
V = − N ΔΦΔt V = vBl(導体棒)
V:誘導起電力, N:コイルの巻数, ΔΦ:磁束の変化量, Δt:時間変化, v:導体棒の速さ, B:磁束密度, l:導体棒の長さ
説明コイルを貫く磁束が変化すると、その変化を妨げる向きに起電力が生じる(レンツの法則)。導体棒が磁場中を動く場合はこれを簡略化した式で求められる。
イメージ磁石をコイルに近づけたり遠ざけたりすると電流が流れる現象(発電機の原理)。磁石の動きの変化が電気を生み出すとイメージ。
暗記のコツマイナス符号は「レンツの法則=変化を邪魔する方向」を表すと覚え、公式を丸暗記するより「磁束の変化を打ち消す向き」という原理から向きを毎回考える。
交流
実効値: Ie = I₀√2 誘導リアクタンス XL = ωL 容量リアクタンス XC = 1ωC
Ie:実効値, I₀:電流の最大値, XL:誘導リアクタンス, ω:角周波数, L:自己インダクタンス, XC:容量リアクタンス, C:電気容量
説明実効値は交流を直流に換算した値で、消費電力の計算に使う。コイルは周波数が高いほど電流を通しにくく(Xが増加)、コンデンサーは逆に周波数が高いほど電流を通しやすくなる(Xが減少)。
イメージコンセントの電気のように、向きと大きさが周期的に入れ替わる電流をイメージ。プラス・マイナスが素早く入れ替わる波のようなもの。
暗記のコツ「L(コイル)は掛け算、C(コンデンサー)は割り算」で覚え、コイルとコンデンサーで周波数依存性が真逆になることを意識する。
熱力学
熱量
Q = mcΔt Q = CΔt (C=mc)
m:質量[g], c:比熱, Δt:温度変化[℃], C:熱容量[J/K]
説明物体の温度をΔtだけ変化させるのに必要な熱量は、質量と比熱に比例する。比熱が大きい物質ほど温まりにくく冷めにくい。質量と比熱をまとめたものが熱容量C。
イメージお湯を沸かすとき、量が多いほど、また温度を上げたい幅が大きいほど、必要な熱(火力×時間)が増えるとイメージ。
暗記のコツ「質量×比熱×温度変化」の掛け算の順番をそのまま語呂で覚える。熱量保存則を使う問題では「高温側が失った熱=低温側が得た熱」とセットで思い出す。ここでのtはセルシウス温度(℃)で、絶対温度Tとは区別する。
理想気体の状態方程式
pV = nRT
p:圧力, V:体積, n:物質量, R:気体定数, T:絶対温度
説明気体の圧力・体積・モル数・温度の関係を1本にまとめた式。ボイルの法則とシャルルの法則を統合したもの。
イメージ風船を思い浮かべる。温度を上げると膨らみ(体積UP)、押しつぶすと圧力が上がる。この関係をまとめて表した式。
暗記のコツ「ぴーぶい・いこーる・えぬあーるてぃー」とそのまま音読で覚える。Rは気体定数で常に一定という点も確認しておく。
ボイル・シャルルの法則
p₁V₁T₁ = p₂V₂T₂
p₁,V₁,T₁:変化前の圧力・体積・温度, p₂,V₂,T₂:変化後の圧力・体積・温度
説明一定量の気体では、圧力×体積を絶対温度で割った値は変化の前後で一定に保たれる。状態方程式 pV=nRT からnRが一定なので導かれる。
イメージ風船を圧縮したり温めたりしたときの変化前後を比べる式。状態方程式の「変化前=変化後」バージョン。
暗記のコツ状態方程式を丸暗記していれば、この式は「変化前=変化後」で両辺をnRで割っただけと導出できるので、個別に覚えなくてよい。
気体分子の運動エネルギー
12m‾v² = 32kT
m:分子の質量, v̄²:速さの2乗の平均, k:ボルツマン定数(=R/NA), T:絶対温度
説明気体分子1個あたりの平均運動エネルギーは絶対温度Tに比例する。温度が上がるほど分子は激しく運動する、というミクロな描像を表す式。
イメージ気体の分子は目に見えないスピードで飛び回っている。温度が高いほど分子は激しく動き回っているとイメージ。
暗記のコツ力学の運動エネルギー(1/2)mv²の右辺に「(3/2)kT」がつくだけと覚え、係数の3/2は3次元(x,y,z方向)分の運動があることに由来すると理解する。ボルツマン定数kは気体定数Rをアボガドロ定数NAで割ったもの。
熱力学第一法則
ΔU = Q + W
ΔU:内部エネルギー変化, Q:吸収熱量, W:気体がされた仕事
説明気体の内部エネルギーの変化は、外部から受け取った熱と、外部からされた仕事の和に等しい。エネルギー保存則の熱力学版。
イメージ財布(内部エネルギー)にお金(エネルギー)が入ってくる(熱をもらう)か、誰かに渡す(仕事をされる/する)かで残高が変わる、というイメージ。
暗記のコツ符号の定義(Wを「された仕事」とするか「した仕事」とするかは教科書で異なる)を必ず確認し、「もらったものはプラス」という原則だけ徹底する。
定積・定圧モル比熱(単原子分子理想気体)
CV = 32R CP = 52R
CV:定積モル比熱, CP:定圧モル比熱, R:気体定数
説明体積一定で温めるとき(CV)と、圧力一定で温めるとき(CP)とでは、気体が外部にする仕事の分だけ必要な熱量が変わる。CP=CV+Rの関係(マイヤーの関係)がある。
イメージ同じだけ温度を上げるのに、フタを閉めた鍋(定積)より、フタが開いて蒸気が逃げる鍋(定圧)の方が、余分にエネルギーが必要になるイメージ。
暗記のコツ「3/2」(定積)と「5/2」(定圧)は差がちょうど1、つまりRになる、と覚えると数値を混同しない。
熱効率
e = W′Qin = 1 − QoutQin
e:熱効率, W′:気体(熱機関)がした仕事, Qin:吸収した熱量, Qout:排出した熱量
説明熱機関が吸収した熱のうち、どれだけを仕事として取り出せたかの割合。残りは排熱として捨てられるため、常に1未満になる。
イメージ燃料を使って車を走らせるとき、使った燃料のエネルギーのうち実際に車を動かす仕事に変わる割合。残りは排気熱として捨てられる。
暗記のコツ「仕事÷入ってきた熱」がベースの定義で、W′ = Qin − Qout(エネルギー保存)を代入すると2つ目の式が自然に出てくると理解する。気体がした仕事はW′、された仕事はW、と役割で区別する。
原子
光電効果
K₀ = hν − W
K₀:飛び出す電子の最大運動エネルギー, h:プランク定数, ν:振動数, W:仕事関数(=hν₀=hc/λ₀), K₀=eV₀(V₀:阻止電圧)
説明金属に光を当てると電子が飛び出す現象。飛び出す電子の最大運動エネルギーK₀は、光子1個のエネルギー(hν)から金属固有の仕事関数Wを引いたもの。
イメージ金属に光を当てると電子が飛び出す現象。光を「エネルギーの粒」のボールとして金属にぶつけているとイメージ。
暗記のコツ「もらったエネルギーhνから、脱出に必要な最低エネルギーWを引いた残りが運動エネルギーK₀になる」と物語的に覚える。仕事関数Wは限界振動数ν₀・限界波長λ₀を使ってW=hν₀=hc/λ₀とも表せる。
光子のエネルギーと運動量
E = hν = hcλ p = hλ
E:光子のエネルギー, h:プランク定数, ν:振動数, c:光速, λ:波長, p:光子の運動量
説明光は粒子(光子)としての性質も持ち、そのエネルギーは振動数に比例し、波長に反比例する。運動量も波長に反比例する。
イメージ光も粒(光子)としてエネルギーと運動量を持って飛んでいる、小さなボールのようなものとイメージ。
暗記のコツv=fλ(波の基本式)から ν=c/λ を導き、E=hνに代入すればE=hc/λが自動的に出てくると理解すれば覚える式が減る。
ド・ブロイ波長
λe = hmv
λe:ド・ブロイ波長(電子), h:プランク定数, m:粒子の質量, v:粒子の速さ, p=mv:運動量
説明電子などの物質粒子も波としての性質を持ち、その波長λeは運動量(mv)に反比例する。光子の運動量の式 p=h/λ を粒子について逆に解いた形。
イメージ電子のような小さな粒も、実は波のような性質を持っている。「粒であり波でもある」という不思議な性質をイメージ。
暗記のコツ光子の運動量の式「p=h/λ」を思い出し、λについて解くだけと考えれば、ド・ブロイ波長は独立した新しい式として覚える必要がない。
ボーアの水素原子模型
量子条件: mvr = nh2π En = − 13.6n² eV
m:電子の質量, v:電子の速さ, r:軌道半径, n:主量子数, h:プランク定数, En:n番目の軌道のエネルギー(=−Rch/n², R:リュードベリ定数) / クーロン力とのつり合い: mv²/r=k₀e²/r²
説明電子は特定の軌道(角運動量がh/2πの整数倍になる軌道)しか回れないという条件から、エネルギー準位が離散的な値をとることが導かれる。
イメージ太陽の周りを回る惑星のように、電子は原子核の周りを決まった軌道でしか回れない、というイメージ。
暗記のコツ基底状態(n=1)のエネルギーが−13.6eVであることだけ数値として覚え、nが大きくなるほど0に近づく(電離に近づく)とイメージする。
核反応・質量欠損
E = Δmc²
E:放出されるエネルギー, Δm:質量欠損(反応前後の質量差), c:光速
説明核反応の前後で質量がわずかに減少し、その分がエネルギーとして放出される。アインシュタインの相対性理論から導かれる質量とエネルギーの等価性。
イメージほんの少しの質量が消えると、代わりに莫大なエネルギーが生まれる。原子力発電や太陽が輝くしくみと同じ原理。
暗記のコツ力学的エネルギーの式とは全く別物として、「E=mc²」に「Δ(変化量)」がつくだけとシンプルに覚える。cは光速で非常に大きいため、わずかな質量減少でも莫大なエネルギーになる点も押さえる。
放射性崩壊
N = N₀ (12)t/T
N:t秒後の原子核数, N₀:はじめの原子核数, t:経過時間, T:半減期
説明放射性原子核の数は、半減期Tが経過するごとに半分になっていく。指数の肩にt/T(経過した半減期の回数)が乗る形。
イメージ半分の量になるまでの時間(半減期)が決まっていて、その時間が経つごとに残っている量が半分、また半分…と減っていくとイメージ。
暗記のコツ「半減期が1回経つごとに(1/2)を1回掛ける」というシンプルなイメージで、t/Tが整数でなくても同じ式がそのまま使えると理解する。